チチェン・イツァー(Chichen Itza)


カンクンから長距離バスで3時間のところに、世界的に有名なマヤ文明の遺跡、チチェン・イツァーがあります。


行き方

チチェン・イツァーだけが目的の場合、カンクンからよりもメリダという町からの方がアクセスがいいですが、カンクンからいく場合、長距離バスで行くことになります。僕たちはあまりお金を使いたくなかったので個人で長距離バスを使っていきましたが、カンクンからかなり遠く、行くのが大変なので、お金に余裕がある場合はツアーを使う方が少しでもラクでいいでしょう。

個人で長距離バスを使う場合、カンクン・セントロの長距離バスターミナルから1等バスで片道3時間、2等バスで4時間半かかります。もちろん1等バスで行くべきなんですが、1等は行きがカンクン午前9時発で、帰りがチチェンイツァー午後4時半発の1往復しかありません。僕たちの行った2005年の12/26には、8時前にバスターミナルに着いたときにはすでに1等が売り切れでした。1等で行きたい場合はチケットを事前購入(または予約ができるのならば予約)しましょう。

とにかく、1等バスを使ってもカンクンのバスターミナルから往復6時間。ホテルからバスターミナルの移動なども考えると1日のほとんどが移動時間のようになってしまいます。カンクンから長距離の1等バスで行ったとして、遺跡に着くのは12時ごろ、そして出発が4時半となります。遺跡は多分3時間もあればゆっくり見てまわれると思います。


遺跡案内

僕は遺跡について、ガイドブックで得られるほどの知識しかありませんが、一応要点をまとめておきます。情報は主にBritannica2003(英語版)によっています。

マヤ文明について

メキシコ南部、グアテマラからベリーズ北部にかけて存在していた(現在も住んでいる)中央アメリカ原住民族が築いた文明。紀元前1500年には定住農耕生活をしていたようです。西暦200年にはすでに、寺院、ピラミッド、宮殿、球戯場などを持つ都市を建造しています。象形文字を持ち、高度に発達したカレンダーと天文学的知識を持っていて、数学上のゼロの概念を持っていました。建造物には石材をふんだんに使い、その石材は黒曜石などより強固な石材を使って切り出していました。農業は焼畑で、灌漑とテラス農業の技術も応用していました。

生贄について

マヤ文明は、アステカ文明ほどの規模ではないにしろ、生贄の習慣を持っていました。生贄の犠牲者は捕虜で、敵国の王や貴族をも含んでいました。捕虜が生贄にされること以外にも、自ら神のために生贄になったり、耳やペニスなどを切り落とす、ということも一般的だったようです。

とうもろこしの神(左)と雨の神(右):Britannica 2003より


チチェン・イツァーについて

ユカタン半島は石灰質土壌を持つため、雨水はすぐに地面の割れ目に沿って地中に流れ込みます。そこで河川や池が発達せず、水資源は井戸(地下水)に頼ることになります。チチェン・イツァーには大きな泉があったので、人が集まり定住していきました。チチェンイツァー(Chichen Itza)の名前の由来はChi(口)Chen(井戸)Itza(イツァー族)、すなわち、井戸口に住んでいるイツァー族、ということです。1988年よりユネスコの世界遺産の指定を受けています。



チチェン・イツァーは、初めに作られた遺跡群(旧チチェン)と、一度廃墟になった後に別の民族により作られた遺跡群(新チチェン)に分けられます。チチェン・イツァーは西暦6世紀にユカタンに住むマヤ人により作られました(旧チチェン)。 このころの建造物は、ウシュマル遺跡などにも見られるプーク(Puuc)様式が使われています。この町はいつしか廃れましたが、その後10世紀、中央メキシコのトルテカ人(Toltec)の影響を多大に受けたマヤ語を話す異民族の入植が始まって、新チチェンができました。

ピラミッド型大神殿のエル・カスティージョを初め、戦士の神殿、球戯場など、新チチェンの建造物群が主な見所となっています。

下の写真で、エル・カスティージョは神殿全体がカレンダーになっていて、91段の階段*4面+頂上の1段=1年365日を表しています。その他、神殿の基壇やレリーフは、より複雑な暦の情報を表しているようです。また、有名な球戯場のレリーフに見られるように、このメソアメリカ最大の球戯場では宗教儀式としての球技が行われ、勝者チームのリーダーが名誉の生贄になっていました。




感想

今回の旅ではマヤ文明の遺跡としてはチチェン・イツァーにしか行きませんでした。だから他のマヤ遺跡とは比べることはできないんですが、カンクンから行ける有名なマヤ遺跡、ということで、見ておいてよかったと思います。遺跡を見ることが、マヤ文明について興味を深めたり、少し調べ出したりするきっかけになりました。

ただ、後ほどメキシコシティーから行ったテオティワカン遺跡に比べると、遺跡のスケールもかなり小さく、感動も少ないです。それなのにとにかくカンクンから遠い!うまく事前に旅行の予定を立てられなかったこともあり、行きに2等バスで行ったこと、カンクンからではなくより遠いイスラムへーレスから行ったこともあり、とにかく移動だけでどっと疲れました。

1回行っておいてよかったとは思ったけど、1回で充分です。